近年、出産を控えた妊婦さん向けのイベントとして注目を浴びている、ベビーシャワー。しかし、「何をするパーティーなの?」「誰が何を準備すればいいの?」など疑問を持っている人も少なくないでしょう。
この記事ではベビーシャワーを徹底解説! 主催者と参加者それぞれが準備しておきたいことや心がけたいことに加え、コロナ禍で徐々に広がりはじめたオンラインでのベビーシャワー開催についてもご紹介します。
ベビーシャワーとは?
ベビーシャワーとは出産を間近に控えた妊娠7~8ヵ月の妊婦さんのために、家族や親戚、友人や仕事仲間などが集まって安産を祈願するアメリカ発祥のパーティーのこと。「生まれてくる赤ちゃんや妊婦さんに、たくさんの愛情をシャワーのように注いでお祝いしよう」という意味からベビーシャワーという名が付けられています。
一般社団法人ベビーシャワージャパンが2020年5年~6月の期間、日本全国に住む妊婦841名に対して行った調査[N1] によると、9%の妊婦がベビーシャワーをしたことがあると回答。まだまだ実施率は低いパーティーかもしれませんが、「ベビーシャワー」という単語がWEBで検索された数も2012年~2019年まで年平均約130%の伸び率で推移していることからも、注目を集めていることが窺えます。
[N1]参照:https://www.atpress.ne.jp/news/234619
ベビーシャワーの歴史や成り立ち、開催することの意義
アメリカで始まったベビーシャワーという文化。もともとは一人目の出産を控える妊婦を女性たちが囲み、母親になるための心得を妊婦さんに伝える女性のみの習慣だったと言われています。
最近では女性だけでなく男性や子供たちも参加。二人目や三人目を出産する妊婦さんに対しても行われるパーティーになってきました。とはいえ出産前にみんなで安産を祈願し、妊婦さんの不安をやわらげるというパーティーの意義は今も変わりません。
また日本では出産後にプレゼントを贈る習慣がありますが、アメリカなどでは出産前のベビーシャワーで妊婦さんへプレゼントを贈るのが一般的です。妊婦さんは出産前の忙しい時期にベビーグッズを買いに行く手間が省けるほか、ベビーグッズの使い方なども先輩ママたちにレクチャーしてもらえる機会にもなります。出産後すぐにもらったベビーグッズを使うことができるというのも、妊婦さん側にとってはありがたいですよね。このようにベビーシャワーは新たに生まれてくる小さな命を、妊婦さんはじめみんなで温かく迎え入れるための大切な準備という意味合いもあるのです。
ベビーシャワーの開催時期、パーティーの内容
ベビーシャワーの開催時期は、妊婦さんの体調が安定している妊娠7~8ヵ月ほどが目安と言われています。妊婦さんの負担とならないよう開催する時間帯も、昼ごろの2〜3時間程度で行われることが多いですが、昼間に働いている人が多い場合は終業後の夜に行われることもあるようです。
では実際にベビーシャワーではどんなことを行うのでしょうか? パーティーの内容としては料理やドリンクを片手にみんなで楽しく語らいながら、ゲームをしたり、写真を撮ったり、プレゼント交換するなどが一般的です。妊婦さんが主役ということで、マタニティにまつわるレクリエーションを行うことも多いようです。
ベビーシャワーの開催場所
ベビーシャワー発祥地のアメリカでは、ホームパーティーとして行うのが一般的。自宅を思い思いに装飾して開催しているようです。
一方日本では自宅での開催はもちろん、住宅事情からカフェやレストラン、ホテルやレンタルスペースで開催するケースも多いよう。最近では都市圏を中心に、コース料理、ドリンク飲み放題、ベビーシャワー定番のおむつケーキを用意してくれるような「ベビーシャワープラン」を提供している飲食店なども増えてきています。下記ページに全国のベビーシャワーが開催できるお店が紹介されているので、参考にしてみるのもいいかもしれません。
◆全国ベビーシャワーのできるお店紹介
http://www.babyshower.or.jp/cafe_restraunt.html
主催者や参加者は誰?
そもそもベビーシャワーは誰が企画や主催し、誰が参加するものなのでしょう?
主催者は妊婦さん本人の場合もあれば、親しい友人や旦那さん、ご家族が担当するケースなどさまざまです。また妊婦さんや親しい友人数名で幹事を担うこともあります。妊婦さんの体調を優先して考えるのであれば妊婦さんの希望を聞きながら、親しい友人やご家族が幹事を担当するのがいいでしょう。
ちなみに最近ではアメリカをはじめ日本でも、パーティーの準備などを外注できるプロのベビーシャワープランナーも登場しています。経費がかかってしまいますが、主催者が忙しく準備がなかなかできない場合や、プロが手がけるパーティーを楽しみたい場合などは利用するのもいいでしょう。
参加者は主役となる妊婦の親しい友人や職場の人、家族、親戚など男女もさまざま。基本的には妊婦さんが呼びたい人を呼ぶというスタイルで問題ありませんが、Instagramなどを見ていると日本では親しい女友達を呼ぶことが多いことがうかがえます。
パーティーの参加人数は本家・アメリカでは数十人規模のパーティーが見受けられますが、日本ではスペース確保や準備の負担、スケジュール調整などの理由から5~10人程度での開催が多いようです。
ベビーシャワーの準備期間や予算目安
ベビーシャワーを開催するにあたっての準備期間ですが、参加者や会場のスケジュール調整も考え一ヵ月程度をみておくといいでしょう。妊娠7~8か月ごろに開催すると考えると、妊婦さんが妊娠6~7ヵ月ごろには幹事の選定や参加者リストアップ、参加者へのイベント告知などをはじめられるとベストです。
気になるパーティーの予算ですが、妊婦や幹事の自宅で開催し、自分たちで食事なども用意するような場合であれば人数分の料理代とドリンク代、会場の装飾代、レクリエーション代などの料金の合計金額が必要経費になります。ドリンクについては妊婦さんが主役ということから、アルコールはなしでソフトドリンクだけを用意し、フードも軽食が主流のため、そこまで費用はかさみません。参加人数やどのような料理を用意するかによっても予算は変動しますが、1,000円×参加人数分くらいでおさまるケースもあります。
自宅開催の場合費用については、妊婦さん本人が負担する場合もあれば、幹事の方のみ参加費は無し、その他の方からは参加費を徴収するなどさまざまです。もし参加者の負担を減らしたいということでしたら、簡単なお茶会、参加者自身がそれぞれ食事やドリンクを持ち寄るポトラックパーティーというスタイルもいいかもしれません。
一方、プロのプランナーに企画や装飾をお願いする場合や、レストランやカフェ、ホテルでベビーシャワーを行う場合は予算がアップ。参加者一人当たり約4,000円を、参加者一人一人が負担するケースが一般的です。この場合は参加費に料理代やドリンク代、装飾代などが含まれています。
妊婦さんの希望や参加者の顔ぶれに合わせて、どのタイプでパーティーを開催するか検討するようにしましょう。
ベビーシャワーの準備
<主催者編>
ベビーシャワーの概要がわかってきたところで、具体的に主催者が準備すべきことをご紹介していきます。
パーティーのテーマ決め
まずは妊婦さん含め、幹事のみんなでパーティーのテーマや方向性を決めていきましょう。どのようなテーマで、どのような人々を呼んで、どんな場所で、どんな内容のパーティーを開催したいかを決めます。予算を抑えたいなら自宅で、幹事の負担を減らしたいならプロや飲食店のベビーシャワープランを使うといいでしょう。
パーティーのテーマを決めたら、それに合わせたテーマカラーを決めるのもおすすめです。好きな色が黄色だからイエローで統一した装飾やフード、ドリンクを揃える、参加者もイエローのドレスコードにする、など。テーマカラーやドレスコードを設定することで、パーティーに一体感が生まれ盛り上がるだけでなく、印象的な記念写真も撮影できるはずです。
でも「テーマを決めて」と決めすぎてもやりにくいという方もいると思うのでとにかくおむつケーキをメインにお花や風船でテーブル周りを飾り付けて、服装などは自由にフリーな感じでも十分楽しめます。
招待客のリストアップやスケジュール調整、会場手配
パーティーのテーマを決めたら、招待客をリストアップしスケジュール調整をしましょう。多くの人にできるだけ参加してもらいたい場合は参加者を先に決めてから会場を決めるという手もありです。一方、人気のレストランなどで開催する場合は会場決めを優先し、日程と会場を確保してから招待客へ告知を行うという順序で進めた方がいいでしょう。
余力があれば招待状をオリジナルで作成し、招待客に送付するのもいいですね。最近ではオンラインの招待状サービスもあるので、そちらを活用するのもおすすめです。その他、手軽にsnsでお知らせが一般的かもしれません。
ちなみに参加者へ、Amazonなどで作成した妊婦さんの欲しいものリストを招待時に送っておくのもおすすめ。妊婦さんは出産に必要なアイテムをパーティーでのプレゼントで賄えることができるほかプレゼントの重複が防げ、参加者もプレゼント選びに悩む時間が省けるという双方のメリットがあります。
会場装飾、ダイパー(おむつ)ケーキの準備
せっかくベビーシャワーをするなら、会場装飾を行い、写真映えを狙いたいところです。先ほど決めたパーティーテーマを元に、壁面やテーブルなどを思い思いに飾り付けましょう。最近では100円ショップでも数々の装飾品が販売されているほか、ネットショップでもベビーシャワー専用の装飾品が販売されているので、チェックしてみるといいでしょう。
そしてぜひとも準備したいのが、ベビーシャワーに欠かせないアイテムのダイパーケーキ。おむつをケーキのように仕上げた装飾品です。最近ではケーキというい形に囚われないおしゃれなものも多くあります。とりあえずおむつケーキさえあればパーティーは華やかに、ベビーシャワーらしくなります。パーティー後は出産後に使用してもらえるアイテムが入ったダイパーケーキはおすすめです。自分たちで作ることも無理ではありませんが、それなりに手間がかかるため出来上がったものを購入したり、プロに作ってもらうのがいいでしょう。
親しい友人におすすめのオムツケーキ
華やかないわゆるおむつケーキも人気ですが、感度の高いママには抑え目のカラーでまとめられたおむつケーキが人気です。
特にこのおむつケーキはおむつを授乳ケープとしても使えるガーゼブランケットでセンス良く覆われているので出産後の使用してもらえるプレゼントにもなります。
料理の準備
会場の装飾が完了したら、次は料理の用意です。自宅でベビーシャワーを行う際は、主催者の手作り料理でもいいですし、主催者の負担を減らしたければデリバリーや持ち寄りスタイルというのもいいでしょう。
料理はピンチョスやオープンサンド、カップケーキやクッキーといったワンハンドフードがおすすめ。見た目にも可愛らしく、片手で手軽に食べられるので参加者同士の会話も弾みやすくなります。
ドリンクについては先ほど紹介したように、ソフトドリンクのみの準備でOK。参加者にアルコール好きな方がいる場合には、その旨を伝えた上で必要であれば持参してもらうようにしてもいいかもしれません。
カフェやレストランでベビーシャワーを行う場合は、フードやドリンクも含まれているプランが多いため準備は不要。別途持ち込みたいものがある場合は、会場の方と相談しましょう。
ゲームやイベントなどパーティー中のレクリエーションの準備
ベビーシャワーをもっと盛り上げたい、という場合はパーティー中にゲームなどのレクリエーションを行うのもいいでしょう。皆で楽しめるゲームを行えば、より一層思い出深いパーティーになるはずです。
ベビーシャワーのレクリエーションは、誰が一番早く哺乳瓶の中身を飲み干せるかを競う「哺乳瓶一気飲みゲーム」や、参加者がお皿に盛られた離乳食を食べてなんの味か当てる「離乳食の味当てゲーム」、妊婦さんのお腹の大きさを当てる「妊婦さんのお腹あてゲーム」などマタニティにちなんだゲームがおすすめ。参加者の顔ぶれに合わせて、盛り上がりそうなレクリエーションを準備してみてください。
ベビーシャワーの準備
<参加者編>
ここまでベビーシャワーを主催する方に向けた準備をご紹介してきましたが、参加者の方は何を準備すればいいのでしょうか? ここではベビーシャワーに参加する人が心得ておきたいことや、準備しておきたいことをご紹介していきます。
参加にあたり心がけたいこと
ベビーシャワーに参加するに当たり、まず気になるものといえば服装でしょう。もし主催者からパーティーに招待された際、テーマカラーやドレスコードについて言及された場合は、その指定に合わせた装いでパーティーに参加するのがベター。一方、テーマカラーやドレスコードの指定がなければ、そこまで細かく服装選びにこだわる必要はありません。ただし、衛生面に敏感になっている妊婦さんが主役のパーティーですので、清潔な装いや身だしなみ、ご自宅にお邪魔する場合は素足ではなく靴下やタイツを履いていくなど、最低限の配慮は行うようにしましょう。
プレゼント選びのポイントとおすすめのプレゼント
ベビーシャワーは、参加者が主役である妊婦さんにプレゼントを贈るのが一般的。ベビーシャワーに参加する前に妊婦さんや生まれてくる赤ちゃんのために、プレゼントを準備しておきましょう。
プレゼントに関しては、タオルやボディクリーム、おむつ、ミルク、赤ちゃん用のおもちゃ、抱っこひも、バウンサー、授乳ケープ、プレイマット、ベビー服といった実用性のあるものがオススメ。また妊婦さんがAmazonなどを使い欲しいものリストを作成している場合があります。その場合はリストを見て、その中からプレゼントを贈るといいでしょう。
オンラインでベビーシャワーを開催する場合
昨今は新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、大人数での集まりが難しくなってきましたね。特に体調がデリケートな妊婦さんを囲むベビーシャワーの場合は、センシティブな問題です。そこで最近じわじわと盛り上がりを見せているのが、オンラインでのベビーシャワー開催です。パーティーの内容自体はオンラインでもオフラインでもそこまで変わりませんが、オフラインと違い、遠方の人も参加できるほか、主催者側は準備の手間が省けるというオンラインならではのメリットもあります。
オンラインでベビーシャワーを開催する場合は、事前に主役となる妊婦さんの自宅に参加者はそれぞれプレゼントを送付。各自で料理やドリンクを用意し、zoomなどのweb会議ツールを使って複数人で開催します。もし可能であれば、各々でカメラに映り込む部屋の背景をテーマカラーで飾りつけ、ドレスコードを設けてオンラインでもベビーシャワーの雰囲気を存分に楽しみましょう。最近ではビデオ会議ツールzoom用の、オンラインベビーシャワー仕様のバーチャル背景[N1] などもあるそうなので、そういったツールも使うとより一層オンラインベビーシャワーも盛り上がりそうです。
[N1]参照:https://www.salondorstyle.com/product/1764
料理に関しても参加者全員が同じレストランチェーンの料理を自宅にテイクアウトしたり、お取り寄せしたりして同じ料理を食べるというのも、一体感が生まれいいですね。開催にあたり細かなルールはありませんので主催者や参加者が負担にならない程度に、楽しいオンラインベビーシャワーを開催してみてはいかがでしょうか?
ちなみに一般社団法人ベビーシャワージャパンにて月に一回、妊娠6ヵ月以上の妊婦さんを対象に、妊婦さん同士の交流を目的としたオンラインベビーシャワーを無料で開催しています。こちらではオンラインベビーシャワーの楽しみ方もレクチャーしているそうなので、開催を検討している人はチェックしてみるといいでしょう。
まとめ
今回は、ベビーシャワーについて詳しく解説していきました。
妊娠中はさまざまなトラブルや困難もあり、出産に対して不安が募る妊婦さんも多いもの。友人や家族からのエール、先輩ママたちからのアドバイスの機会ともなるベビーシャワーは、そんな妊婦さんにとって大きな心の支えにもなります。妊婦さんがママになるための大きな一歩を後押しするベビーシャワーを開催して、新たに生まれてくる命を出迎える準備をしてみては?
<参考文献>
『Pre-mo(プレモ) 2016年2月号 (発売日2016年01月15日)』
「一般社団法人ベビーシャワージャパン 公式HP」https://www.babyshower.or.jp/
「Baby Shower by DADWAY」http://www.babyshower-dadway.jp/
代官山オーガニックコットン専門店 Organically
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