オーガニックコットンはどうして柔らかくて、肌触りが良いのか

2021.02.16

オーガニックコットンは柔らかい

オーガニックコットンの良さは肌触りのよさ、柔らかさというイメージが浸透しています。実際にもそう感じる方が多くいらっしゃいます。柔軟剤などといった化学的な力を借りずに柔らかい、肌触りが良いとどうして感じることができるのでしょうか。

オーガニックコットン本来の魅力についてお伝えします

オーガニックコットンの
柔らかさの秘密は?

オーガニックコットンの柔らかさ

オーガニック農法により育てられ、畑から収穫してきたコットンボールからわたを取り除いて、繊維だけにして、ゴミを取り除く精綿工程を経ます。そのコットンに触れると、ふわふわで柔らかく、艶やかで、温かみがあります。この状態は柔らかさ、肌触りのよさ、温かみの点で、完璧で100%とします。それが、糸に加工をする工程、生地に加工する工程、洗浄、漂白、染色などの工程を経ると先ほどの100%が80%に60%そして20%というように下落していきます。肌触りも艶もなくなります。
そこで仕上げ加工という工程で柔軟加工や艶出し加工をして辻褄を合わせるというのが、一般的な綿繊維です。
NOC(オーガニックコットン流通機構)発足当初は、どういう綿製品を目指すのかということを決めて、現在の加工基準が作られています。
オーガニックコットンが農薬を使わないピュアな点を目指すならば、製品加工の工程も化学処理をできるだけせずに、生の綿花の味わいを残した製品を目標とすることになりました。つまり本来のコットンの心地よさ100%を損ねない加工に抑えるということです。
それは肌触りなどの面だけでなく、化学処理をしないことで環境負荷も抑えられ、オーガニックコットン農法で化学的な処理をしないで来たことが生かされます。環境にも働く人にとっても良いことです。

一般のコットンはなぜ
化学処理をするのか?

オーガニックコットンの柔らかさ

一方、コットンの天然繊維の性質は縮む、歪む、きなりは色調にばらつきがあり、退色するなど、均質性がかけています。均質性をもっとも重要な「品質」として捉える業界では、天然繊維はマイナス要素ばかりで工業製品として品質許容範囲に納めるために、多くの加工薬剤が開発されました。
コットン本来の味わいを失ってでも、効率やブランドイメージの毀損やクレーム回避をすることが重要となったからです。 化学の力を借りて仕上げるということになったのです。 コットンは元々は茶色い綿を実らせていましたが、品種改良をして現在よく目にする白い綿が生まれました。白い綿と言っても真っ白ではない、きなり色なので淡い色は染まりにくくなります。だから、漂白をして真っ白にしてから染色をするようになりました。草木染めなどの天然染料は色の安定も悪く、また日の光などによって変色してしまったり退色するので、合成染料が一般的になりました。 さらに、漂白、染色などの工程を踏んだコットン製品は柔らかさや艶がなくなってしまうので、柔軟剤、艶出し剤などの仕上げ剤で加工して肌触りがよく美観の改善を行います。ユーザーが洗濯、乾燥を繰り返すとその効果が落ちて、素顔の劣化した状態になるわけです。ユーザーはやむなく柔軟剤を使って、柔らかさをキープしようとするようになります。

何もしないから柔らかさが保たれる

オーガニックコットンの柔らかさ

しかしNOCのオーガニックコットンを使用した製品は環境に良い石鹸洗剤などで洗っていれば、長い間柔らかさを保つことが出来ます。オーガニックで育てられたコットンを摘み取ってから化学処理をしていないので、繊維そのものが劣化していないからという訳です。何もせずに作ることの方が簡単そうに見えますが、オーガニックコットンを育てるのと同様にとても手間暇がかかり、できるだけ安定した商品を作るのは化学処理をした商品より難しいことです。
オーガニックコットンの商品には時々、生成り色の商品に黒い点々があることがあります。お客様はゴミが混入しているとクレームがあることもあります。しかし、その黒い点々は綿カスと言って、綿の葉や茎が混入したものです。それが製品になっても残っているということは製品になるまで化学的な処理が行われていない証拠なのです。

まとめ

近年では素材自体、コットンではなくキュプラやナイロン、ポリエステルなどを駆使して肌触りや保温性など高機能な商品も作られるようになりました。 化学的な力で作られた柔らかさや肌触りではなく、天然そのものの柔らかさを本物のだと思って楽むことができますね。 100%の柔らかさだから赤ちゃんや敏感肌の方にもおすすめ出来るということなのですね。

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